カテゴリ: 学校生活

今回は、私が実際にオーストラリアの子どもたちとやってみた日本語クラスでの授業を紹介したいと思います。

対象年齢はあくまでご参考程度にちなみに、日本の子どもたちにやらせるなら、どちらも1年生でもできます!オーストラリアではあまり細かい作業を嫌がる子も多いので、難しすぎると「やってー!」「手伝ってほしいなー!」と可愛くおねだりされちゃいます。ちょっと簡単かなーってくらいが大人数でやるときにはちょうどいいです。

日本の子ども達下手でも自分でやるもん!

オージー上手にできたらどっちでもOK!

っていう感じです。これも国民性?!


▶︎寿司

対象年齢:5〜6年生

材料:フェルト、余った布、綿、テープ

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日本なら安く簡単に手に入る、紙粘土。海外では意外とお高いんです。なので、今回は紙粘土より安い「綿」を使って作ることにしました。テープをのりの代わりに使ったことで、不器用な子でもバラバラにならずまとめられ良かったです。

最初にお寿司の写真を見せ、自分でどれを作るか考えさせると楽しいです。日本人にはない驚きのアイデアで楽しませてくれる子がたくさんいますよ。


▶︎ラーメン

対象年齢:1〜3年生

材料:毛糸、画用紙、カップ

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これも初めに写真を見せてスタートします。味噌味、醤油味、塩味、とんこつスープにも色んな味があるんだよと話すと、「お腹空いてきたー!」と言っていました。具材は知らないものがたくさんあるようなので、これも自分で乗せたいものを自由に組み合わせてもらいました。

麺を毛糸で代用したのですが、個人的には画用紙を細く切り、くしゃくしゃにした方が予算的には良かったのかな?と思いました。

ただこれも難しい子がいるとのことで、担任の先生とも話し合い、今回は毛糸になりました。事前に保護者にも伝えておくと、自分で毛糸を持ってこられるかもしれませんね。


以前にも書きましたが、「日本語クラス」と言っても、オーストラリアの日本語クラスは日本の学校でやっている英語の授業とは違って、言葉を教えながら外国の文化を教え、『色んな国の文化を大切にできる人になろうね』というものが目的のような気がしています。移民の多いオーストラリアではとても大切なことですよね。

先日は地震速報の誤報があり、びっくりしましたね!長年東京に住んでいると、地震自体には慣れますが夜中や早朝にあのアラームがなると毎回ドキドキしてしまいます。


日本と違いオーストラリアでは地震はほとんど地震はありません。だから家具の置き方にしても、「え!そんなとこに置いたら落ちるのでは?!」と思うような場所に綺麗なお皿を飾っていることもしばしばです。


そんな地震に慣れていないオージーが日本に旅行すると小さな地震でもとても怖いと感じてしまうようです。私の友人も日本人が気付かないような小さな地震でも飛び起きていました。

私の勤務校では、二年に一度、高学年の子どもたち(渡航費も高額なので、希望者のみ20人程度)を連れてJapan tourに行くのですが、とにかく子どもたちは地震が心配なようです。

そこで、もしも地震が起きた場合の(日本では当たり前の)行動の仕方をオーストラリアの子どもたちに教えることにしました。



▶︎もし地震が起きたら

①慌てない

まず一番大切なのはパニックにならないということ。海外の子どもたちは感情表現がとても豊かな子が多いです。パニックにもなりやすい。まずは慌てずに落ち着いて行動することを教えます。日本の建物はある程度の地震には耐えられること、(東京では)毎月避難訓練が義務付けられているのでみんな日頃から訓練されていることなどを伝え、安心させるようにしました。


②頭を守る

揺れている間は、とにかく動かずテーブルの下などで頭を守ります。揺れによっては、大人は出口を確保したり、火の元を確認したりとすることもありますが、子どもたちには揺れがおさまるまでは動かないように伝える方が安全です。また室内より屋外の方が安全なことを伝え、屋外でも落下物に巻き込まれないようしゃがんで頭を守るよう伝えました。


③避難

揺れがおさまってから避難しますが、これも大人たちが安全な場所を知っているので大人の指示に従うことも伝えました。津波のイメージがとても強いようでしたが、津波は震度によっては起こらないこと、地域によって安全な場所が防災マップなどで決められていることなどを伝え、本当に非難が必要な場合にのみ避難することを伝えました。

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日本で初めて経験するかもしれない地震。子どもたちにとってはとても怖いですよね。地震大国の日本では、普段から地震に備えたいることをしっかりと伝え、いざというときの命の守り方を伝えることで子どもたちも少し安心したようでした。

日本人なら幼稚園や小学校で、誰でも一度は触れたことのある折り紙ですが、実は海外でも人気なんです。

私も何度が授業に折り紙を取り入れたことがありますが、オーストラリアの子どもたちも折り紙が大好き!そこで、今日は海外の子どもたちに折り紙を教えるコツをいくつか紹介したいと思います。


▶︎大きな折り紙を使う

これは日本でも同じですが、見本の折り紙は大きい方が見やすいですね。日本でよく見かける「両面に色がついた折り紙」も、遠くからでも見やすくおすすめです。また海外の子どもたちは、日本人ほど折り紙に親しんでいません。初めは大きめの折り紙で練習するといいかもしれません。


▶︎動画を使う

オーストラリアでは、高学年になると一人一台iPadを所有しています。動画も簡単にシェアすることができるので、あらかじめ録画しておくと何度も映像を見返すことができます。


▶︎ほどよくお手伝い

授業をしていて感じたのが、オーストラリアの子どもたちは細かい作業は苦手ということ。日本では(出来ないのに)「自分でやる!」と言って聞かない子がいるのと同じくらい、初めから「私できない」と諦めてしまう子がいます(笑)

turn it over(ひっくり返して)と言っただけで、「分からない」と言った子もいます。また、「やってー!」と可愛くお願いされることもしばしば。発達段階やその子にもよりますが、できるだけ楽しくできるようにほどよくフォローしながら教えましょう。出来上がると、(例えちょっと失敗していても)自分の作った作品に大喜びです!

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▶︎色にこだわらない

日本で折り紙を教える時、もし

「何色でもいいから一枚出してね!」

と声を掛けると、きっとほとんどの子が

「先生、何を作るの?」(作るものによって色が違うよー!)

と答えると思います。一方オーストラリアでは、例え作るものが決まっていても、子どもたちの色の発想がとっても自由なんです。例えサンタクロースであっても、かにであっても、自分の好きな色を選ぶ子がいます。また、オーストラリアでは日本のように一色だけで売られていないので、たくさんの色の中から好きな色を自分で選ばせるのもいいかもしれませんね。


▶︎ほどよく日本語を混ぜて

せっかく日本の文化を教えるのだから、日本語も教えましょう。例えば、

please make a 「三角」「四角」(trianglerectangleを言い換える)

turn it overと言わずに「ひっくり返して」

・すごい!上手!など褒め言葉を日本語で

hold it in 「半分」(halfを言い換える)


日本語に置き換えるのは簡単ですが、大切なのは、何度も同じフレーズを使うこと。繰り返すうちに、意味を尋ねる子がいたり、推測するこがいたりすごい!や上手!は子どもたちもそのうちマネをします。活動の中で自然に言語を習得できるのが理想ですね。



いかがでしたか。海外のお友達や子どもたちに折り紙を教える機会があれば、ぜひ試してみてくださいね。

海外と日本の小学校の大きな違いといえば、「給食がないこと」。これは毎日お弁当を作るママにとっては、大変なイメージがありますよね。

でも同じお弁当でも海外と日本では大きく違うんです。今日はオーストラリアの小学校のランチタイムについて紹介したいと思います。


ランチタイムになると、子どもたちはまず教室でお弁当を食べます。担任の先生が教室にいることもありますが、ランチタイムになると担当の先生が教室に来ることが多いです。

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昼休みの半分は教室で食べ、時間になると全員外に出されます。(教室もしっかり施錠)

もちろん、食べ終わってない子もいますが、残しても、そのまま外で食べても自由。ピクニック気分です。

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外で食べられるようにスナックを持ってきている子もいます。屋外のスペースはこんな感じです。

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お弁当の中身は基本的には自由ですが、サンドイッチやフルーツなどカジュアルです。りんごなどは、切らずにそのまま食べています。(ナッツなどアレルゲンになるものは持ち込み禁止!)

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日本のキャラ弁を見せると、みんなきっとびっくりすると思います!ちなみに私が一番びっくりしたのは、お弁当にマクドナルドのキッズセットを持って来ていたこと!ママが寝坊しちゃったそうですが、これには周りの子どもたちもびっくりしていました。

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そう考えると、日本の給食は栄養のバランスも考えられていて値段も300円程度り本当にありがたいですよね!

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お弁当の他にも、canteenでランチオーダーすることも可能です。ハンバーガーや、ナチョスなど、種類も豊富で子どもたちにも大人気です。保護者のボランティアの人が販売を行っていて、誰でも注文することができます。canteenで注文する場合は、朝封筒にお金を入れて、注文を書いて担任の先生に渡すだけ。とっても簡単で、ランチの時間になれば教室に届きます。それ以外でもスナックなどは、直接canteenで買うこともできます。

外でランチを食べたり、自由に買ったりできるなんて、日本の子どもたちが聞いたら羨ましがりそうですね!



いかがでしたか?

たまには凝ったキャラ弁じゃなく、手軽なサンドイッチをお子さんと一緒に作ってランチに食べるのもおしゃれで素敵かもしれませんね。

前回に引き続き、オーストラリアの小学校で、実際に日本語や日本文化をどんな風に教えているのか、授業の様子を紹介したいと思います。


日本人にとっては簡単と思っている歌でも、複雑な歌詞は覚えられなかったりするので、曲選びはとっても重要です!今回はprepクラス(5、6歳)の子どもたちでも覚えやすい歌をいくつか紹介します。


▶︎ももたろう

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ももたろうの絵本を読み聞かせながら、

「ももたろうさん♪ももたろうさん♪お腰につけたきびだんご♪一つ私にくださいな♪」

の短いフレーズだけを教えました。絵本の中に何度もこのフレーズが出てくるので、子どもたちもだんだん覚えます。それでも意味は分からないので

Can you give me kibidango

などと英語の歌詞を適当に作って意味を伝えていました。

ちなみに、様々な宗教の子がいるので「鬼」をdemonと訳すと怖がる子も多く、海外ではあまりよくありません。「鬼」はそのまま「Oni」と教えました。


▶︎おはようsong

グーチョキパーで♪のメロディで歌ってみてください。

おはよう×2♪

こんにちは×2♪

さようなら× 

また来週× 


これも初めは英語で歌ってあげて、後から日本語で歌ったり、1番は英語、2番は日本語でもいいかもしれません。ちなみに英語だとこんな感じ。

Good morning ×2♪

Hello ×2♪

Good bye ×2♪

See you next week ×2♪


ジェスチャーをつけながら歌うと楽しいです。毎時間授業の後に歌ってもいいですね。英語の歌詞と一緒に覚えることで、意味も分かりやすいです。



▶︎こぶたぬきつねこ

この曲は有名ですよね!

こぶた(こぶた♪)

たぬき(たぬき♪)

きつね(きつね♪)

ねこ(ねこ♪)

と動物の名前を繰り返す簡単な歌詞が、海外の子どもたちにも覚えやすいです。動物の名前を教えた後で歌を教えるとより分かりやすいです。また、2番は動物の鳴き声になっているので、英語との音の違いについて触れても楽しいですね。


私は曲を選ぶ時、出来るだけ普段の会話で使えたり、絵本や行事と関連していたりするものを中心に選んでいます。その場だけで終わるのではなく、後から子どもたちが「あ!その歌、日本語で習ったから歌えるよ」と言えるような歌を教えてあげたいですね。


いかがですか?日本語を教えるだけでなく、日本人のお子さんに英語を教える際にもいいかもしれませんね。参考になれば嬉しいです。

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